殻つきあさり300g
絹ごし豆腐一丁
グリーンピース大さじ3
1コ
酒、薄口しょうゆ適量

   グリーンピースは2分ほど塩茹でする。
 2時間ほど砂抜きしたあさりは殻をこすりつけてよく洗い、酒大さじ1をふって蓋をして蒸す。殻が開いたら鍋の片側に寄せ、縦半分、厚さ1センチに切った豆腐を静かに加えて煮汁をからめ、薄口しょうゆ大さじ1ほどで味を調える。溶き卵をまわしかけてグリーンピースを散らし、半熟で火を止める。

3. あさり豆腐
2. 長芋とれんこんのバタ焼
1. かぶの浅漬け
 梅が香って水がぬるむと、産卵をひかえたあさりは太ってうまくなる。

 夏の浜を思いつつ、砂を吐かせる水に塩を溶かすたび、海はあんがい塩っ辛いものだと思う。煮ても塩気は残るので、味つけはそのぶん差し引いて加減する。

 鍋の海に放ったとたん、ブクブク息を吹き返し、そのうちにゅるりと顔を出す。スーパーで買える活きモノなんて、他にはちょっとないだろう。さっと火を通したなりで、すぐにおいしく食べられるのも、江戸前にしてありがたい。昔から日本人にはなじみの深い貝ながら、近ごろは国産がすっかり減って、手軽な汁の実、お惣菜ともいえなくなった。稀少なうえに質もまた危ぶまれ、ひどい汚れを吐くようなのは、味のほうもそれなりで、みそ汁ひとつこしらえるにも、日本の海が案ぜらる。

 砂出ししながら突っつくと閉じこもったり、火にかけるとこらえきれずに次々パカリ口を開く、そんな姿がおもしろいのか、魚ぎらいの子どもでも、殻をつまんでぺろりぺろりと食べている。大人になるころ、きれいなあさりがじゃんじゃん捕れる海が戻っていてほしい。